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Monthly Archives: October 2011
「ラーメン二郎にまなぶ経営学」牧田幸裕
どうも、いよりです。 ラーメンは鶏ガラ醤油派です。 ぶっちゃけ、ラーメン二郎って食べたことないのですよ。噂には聞くけど。1人で行くのもアレだし。そんなに大食いに自信があるわけでもないし。 まぁ、でも、どんなものか知りたいよねー、と思っていた矢先、ふらっと立ち寄った早稲田の古書店にて偶然こんな本を見かけたので、読んでみることにしました。 この本を貫くテーマは唯1つ。「なぜ二郎は、ここまで人気があるのだろうか?」 この命題に関して、経営学的な視点から様々な分析がなされていく。そもそも「ラーメンという食べ物に最適な業界モデル」から始まり、二郎が製品の差別化に成功している理由、絞り込まれたターゲット、リピーター率、その他色々な二郎の魅力が伝わってくる・・・。 具体例を通じて、簡単な言葉で経営学が齧れるところが素晴らしい。こう、「勉強するために読む」のではなく、自然と惹き込まれる感じ。 実際に何かを経営するつもりは今のところないけれども、経営学ってちょっと興味あるんですよ。 経営学とかマーケティングとかって、そこにお金のやりとりが発生するから俗っぽいものになってしまうけれども、要するに「魅力」についての学問でしょう。 人はどのようなものに魅力を感じるか? という命題は、結構深い意味がある気がします。何となく。 いより
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「権利のための闘争」イェーリング
権利のための闘争 (題辞ーー闘争において汝の権利=法を見出せ) 「権利=法の目標は平和であり、そのための手段は闘争である」 ・・・闘争は権利=法の本質である。何故なら全ての権利=法は闘い取られたものであるから 「自分の権利が侵されるということは、自分の人格までもが侵されるということを意味する」 ・・・少額の利益のために膨大な費用をかけてでも訴訟する、盗んだ物を返せばそれでいいとはならない 「権利のための闘争は、権利者の自分自身に対する義務である」 ・・・人間は肉体的のみならず倫理的なものとして生存する、人間は自らの生存条件に対する攻撃を跳ね返す義務がある(権利によって抽象的に保障されているだけでは不十分であって、権利主体がそれを具体的に主張することが必要) 「権利の主張は国家共同体に対する義務である」 ・・・法規範に実行を伴わせる必要がある。法律が適切に防衛されなければ正直者が馬鹿を見ることになる、無法状態を放っておくことは「裏切り」である →「権利者は自分の権利を守ることによって同時に法を守り、法律を守ることによって同時に国家共同体の不可欠の秩序を守る」、自己の権利を主張するということは気高いこと →→権利=法の理念をもっぱら理念そのもののために実現することが国家の最も神聖な義務であり、かつ、国家の利益となる 法的に権利を侵害されたならば恐れずに主張するべきである、何故ならそれが自分のみならず法全体、国家共同体全体の為になるから。また、現代の法の中で権利=法の理念を実現していないもの(=人々に不公正を押し付けているもの)は闘争によって改正されていくべきである。 何が正しいか・正しくないかは自分で判断して、正しい規則への違反や正しくない規則に対しては積極的に闘争してゆこう、という話だと思った。 自分の権利感覚を研ぎすましておくことが、社会全体のためになるんですよね。 実際に実行するのは難しいかも知れないけれど、「バカを見ている正直者」が読むと頭の中がスッキリする、そんな本。 いより
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トーキア(Токио)でロシア料理を
Здравствуйте! Я Иери. (こんにちは、いよりです。) 東京都23区のロシア料理屋さんリストを頂いたので、自分用メモも兼ねてまとめてみました! (情報は2011年10月12日現在) 渋谷ロゴスキープラザ店 ・・・東急プラザ9F。日本人向けの味。公式サイトはこちら。ぐるなびにクーポンあり スンガリー新宿東口本店 スンガリー新宿西口 ・・・上記2軒、加藤登紀子が経営されているお店。公式サイトはこちら。お台場のヴィーナスフォートにもお店がある。もともと亡命ロシア人を助ける為に始められたお店らしい。格好良い! マトリョーシカ マルイ 新宿店 マトリョーシカ 新宿ミロード店 ・・・上記2軒、ピロシキが有名なお店。公式サイトはこちら(クーポンあり)。恵比寿、上野にもお店がある。 チャイカ ・・・高田馬場。ピロシキが有名。ぐるなびにクーポンあり マトリョーシカ(公式サイト) 新宿や上野、恵比寿の「マトリョーシカ」とは別。 ベルーガ ・・・業平。 ラリサの店(URLなし) ・・・東京都墨田区千歳3-6-1。故水野忠夫先生が愛した店。 SKAZKA ・・・錦糸町。 シベリア ・・・錦糸町。SKAZKAのすぐ隣。 ロゴスキー深沢カフェ ・・・駒沢大。公式サイトはこちら。 サモワール ・・・池尻大橋。JR三軒茶屋付近 cafe vostok(URLなし) ・・・自由が丘、九品仏、奥沢。世田谷区奥沢6-20-1。 チャイカ(URLなし) ・・・等々力6−37−15。 ラルース(公式サイト) … Continue reading
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「生の短さについて」セネカ
どうも、ご無沙汰しております・・・。 後期授業が始まり、色々と慌てふためいているいよりです。 最近どうにも暇がない。心のゆとりがないというか、常に何かしていないと落ち着かないのです。無駄に予定を詰め込んでみたりしてしまう。 たまにはゆっくり本でも読む時間が欲しい、と思い、以前神保町で100円にて購入したまま積んでいた「生の短さについて」を読んでみました。 セネカって言うから、何となく難しそうかな? って身構えてしまったのですけど、読み始めたら意外とサックリ読める。話も簡潔でわかりやすい。ああ、そうかぁ、納得。よく文字で表してくれました! っていう、そんな感覚。何というか・・・俗っぽくないエッセイ? 岩波文庫のは「生の短さについて」、「心の平静について」、「幸福な生について」、この3本がセットで1冊の中に収録されています。 「生の短さについて」・・・1番大事なことをやりなさい、という話。持っている時間のうち、どれだけを浪費している? どれだけを他人の為に使っている?自分が大きな歴史の流れの中にいることを実感し、本によって過去から学びなさい。また、未来の死を恐れないようにしなさい。偉大で崇高な生き方をしなさい。 「心の平静について」・・・不安であるから、落ちつかず、意味もないことに時間を浪費してしまうのである。自分を信じなさい。自分にとって、最も良い生き方をしなさい。物事の本当の価値を見極めなさい。まぁ、時には息抜きも必要だけれどもね。 「幸福な生について」・・・快楽は徳に付随して発生するものであるから、快楽を求めるのではなく、徳を求める生き方をするべきである。「そういうお前は贅沢な暮らしをしているではないか」という批判があるが、そのようなことを言う人間は自分のことを顧みず、また言葉の真意を知ろうとしない、悪人である。「このような生き方をするべきだ」という哲学者自身もまた、そのように生きることを希求しつつ未だ完全には実行し得ない存在なのだ。 セネカというのはストア派哲学者なのですけど、読んでいて何となく吉田兼好を思い出しました・・・。周囲をバカにしきった態度で、偉そうに厳しい人生論を語るわりに、実際の生活が合ってない。それはそれで、理屈っぽく説明しようとする。いや、好きですけど、彼らのそういうところ。 「幸福な生について」で自分の生活が「質素・倹約」ではないことについて弁明している部分で、「私はすでに悪人たちの気に入らないところに達している。これは私が正しい証拠である」とか「大声を上げて徳を憎んだり攻撃したりするのは、結局は諸君の立派な希望を放棄することになるからである。諸君は私に何の損害も加えられず、祭壇を覆す者たちが、神々に何の損害も加えられないのと同じことになる」とか、もう、ツボすぎて。何だよこの理論! っていう。 自分も小学校の頃とか周囲がバカにしか見えなかった時期があって(まぁ私も大概なバカですけど、相対的にね)、そういう時にこの本を読んだら何か変わったかもなー、と思ったり。 もっと若いうちに読みたかった本の1冊(他にはヘッセの「車輪の下」とか)になったことは間違いないです。将来、子どもの手の届く場所に置いておきたい。私は、所謂「可愛くない」子ども大好きですので。 いより
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